皆さんは、住宅の傾きが気になった状態はすでに危険な状態であることをご存知でしょうか。
住宅の傾きは、法律による許容範囲が定められており、その範囲を超えれば非常に危険です。
そこで今回は、ご自身でもできる傾きの測定方法や傾きの許容範囲についてお話しします。

□傾きの簡易測定方法

住宅にどれほどの傾きがあるのか気になる方は、ご紹介する方法を参考にしてみてください。

まず、ホームセンターでも2000円ほどで販売されている、下げ振りをご用意ください。
なければ、50円玉に糸をつけたものでも代用可能です。

これを壁に当てて、床から1メートルのところに吊り下げてみてください。
そして、上下、壁からの距離を見てみましょう。
上下の壁から距離の差が3ミリメートルであれば、1メートルつき3ミリメートル傾いていることが分かります。
この測定を住宅の4隅で行ってみると、どの方向にどの程度傾いているかを確認できます。

家の傾きの測定は、スマホのアプリを活用することでも可能です。
しかし、スマホの長さが15センチメートルで短いため、精度は落ちるでしょう。

ここまで簡易測定方法を解説しましたが、ドアが閉まりづらかったり、住宅に見ひび割れが見られたり、ビー玉を置いた際に転がってしまったりする異変を感じたら危険な状態です。
これらの異変を感じた際は、築年数にかかわらず傾いている可能性が高いでしょう。
生活をしているうえでの不便も重大なものですが、健康面で被害が生じると体への負担は免れません。

簡易測定をする前に、このような異変を感じた際には傾いている恐れがあるため、補修を検討してみてください。

□傾きの許容範囲

先ほどご紹介した方法で傾きの調べ方がお分かりいただけたと思います。
では、どの程度なら許容範囲なのでしょうか。

まず、新築と中古住宅では傾きの許容範囲が異なります。

新築では0.17度程度が許容範囲内です。
1メートルにつき、3ミリメートルまでの状態です。
例えば、正方形の8畳の部屋があるとすると、一辺の長さは3640ミリメートルです。
これに1000分の3をかけた約11ミリが部屋の手前と奥を比較した際の許容範囲です。

中古住宅では、0.34度までが許容範囲です。
1メートルにつき、6ミリメートルまでは許容範囲でしょう。

□まとめ

今回は、住宅の傾きの許容範囲や傾きを測定する方法をご紹介しました。
簡易測定を行う前にご紹介した異変を感じた方は、プロに相談することをおすすめします。
住宅の傾きや住宅のひび割れなど、住宅に関するお悩みがあればぜひ当社にご相談ください。