高気密高断熱住宅は、高い断熱性と気密性、そして24時間換気システムによって、室内の温度と湿度をコントロールしています。
これにより常に快適な室温で過ごせるというメリットがあり、多くの記事においてもそのように紹介されています。
しかし、高気密高断熱住宅は本当に快適な室温を維持できるのでしょうか。
納得しきれていないという方に向けて、この記事では真実をご紹介します。

□高気密高断熱な家は本当に快適な室温？

高気密高断熱な家であれば快適な室温を維持できるというのは、本当です。
少し調べてみれば、様々なメーカーで室温の検証実験を実施していて、結果はどこも快適な室温になっています。

例えば、吹き抜けや大開口があっても、1階にある床下エアコン1台で25度前後をキープしているのです。
さらに、2階はエアコンをつけていなくても、1階の吹き抜けや大開口から空気が循環して快適な室温になっています。
高い気密性と断熱性、そして24時間換気システムを備えた高気密高断熱住宅だからこそなせる技です。

□高気密高断熱という言葉を信じきってはいけない

高気密高断熱住宅が快適な室温を維持できるというのは本当ですが、その家が本当に高気密高断熱住宅であるかはわかりません。

なぜなら、高気密高断熱住宅には明確な基準がないからです。
気密性はC値、断熱性はUa値という数値で表されているのですが、「この数値を満たしていれば高気密高断熱住宅である」という定めがないのです。

それゆえに、高気密高断熱住宅であるとうたっていても、数値的に十分な性能を持っていないことがあります。

さらには、建築した後にその家の数値を調査していることはあまりありません。
そのため、計算上の数値と実際に建てられた家の数値が本当は違うということはザラにあります。

こういったことが重なることで、「高気密高断熱住宅に住んでいるはずなのに寒い」といった口コミが寄せられることがあるのです。

このような事態を防ぐためには、施工中にミスがないかをしっかり調べることが求められます。
当社はホームインスペクションを専門的に実施しており、家の構造的な問題を第三者目線から調査することが可能です。
ご興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。

□まとめ

今回は、高気密高断熱住宅は本当に快適な室温を維持できるのかという疑問にお答えしました。
高気密高断熱住宅が快適な室温を維持できるのは本当です。
しかし、明確な基準が定められておらず、さらには建築後に実際の数値を調べることも義務化されていません。
そのため、高気密高断熱住宅を建築しているとうたっていても、実際は違う可能性があります。
信じきらず、当社のような第三者機関を介して調べることがおすすめです。