長持ちする家の構造とは?共通する3つのポイントや実現法を解説
子供の世代、可能であれば孫の世代までと、世代を超えて大切に住み継がれていく家には風情があります。
しかし、日本は地震が多く高温多湿な気候のため、家を劣化させやすい環境が整ってしまっているのが現実です。
決して優れた環境とはいえない状況下で、私たちはどのようにして長持ちする家を実現できるでしょうか。
今回は、長持ちする家に共通する構造について解説します。
□長持ちする家に共通する3つの要素
*災害に強い
長持ちする家の要素として第一に挙げられるのが、災害に強い構造である点です。
地震・台風など、自然災害の影響を大きく受ける日本において、災害に負けない強い構造体であることは非常に大切なポイントといえます。
地盤などの立地的な側面や、耐震性・建物の形・基礎や土台などの家の構造的な部分まで、様々な観点から「災害に耐えうることができるか」を考えてみましょう。
*劣化しにくい
形あるものはいずれ劣化するものであり、それは家も例外ではありません。
経年劣化しにくい建物を作るには、材料にこだわることが大切です。
今なお残っている正倉院などの昔の建物は、全て日本由来の無垢材を使用しています。
日本由来の無垢材は、日本の気候に応じて吸湿や放湿をし、変化することで劣化を最小限に抑えてくれるためです。
近年では、安価な家を実現するために外国産の木材を使用することも多くなってきています。
しかし、外国産の木材は日本の気候に合わず、割れや反り返りを起こす原因になり得るとされており、長持ちする家には相応しくないかもしれません。
かえって補修に費用がかかり、トータルコストで見ると損をしてしまう可能性もあるでしょう。
*メンテナンス性が高い
家に長く住んでいくためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
その際にメンテナンスがしやすい構造だと、修繕が必要な箇所の発見が遅れたり、見逃しが起きたりする可能性を低くすることができます。
例えば給排水管がコンクリートで埋められていないなど、家の構造をなるべく傷つけずにメンテナンスできることも大切な視点です。
立地的な観点からみれば、隣家との距離が近いと外壁に足場を組むのが難しくなるため、一定の距離は確保しておいた方が良いといえます。
□長持ちする家を建てるには
長持ちする家を建てるには、劣化を進めてしまう原因になる結露・紫外線・雨などから守る構造にする必要があります。
そのためには、形状に配慮したり、気密性や断熱性を高めたりすることが大切です。
例えば、屋根の軒を出す形状は家を守る傘になり、紫外線や雨を遮る役割を果たしてくれます。
家の構造的な部分から断熱性や気密性を高めることは、温度差を無くして結露を防ぐことに繋がります。
このように、長持ちする家を建てるには「いかに劣化を進める要因から家を守れるか」が重要なポイントです。
前半にてご紹介した3つの共通点を押さえ、長持ちする家の実現を目指しましょう。
□まとめ
長持ちする家の実現で大切なのは、自然災害や劣化から家を守れる構造であること、そしてメンテナンスがしやすいことです。
ただ、構造的に長持ちする家だとしても、日々のメンテナンスを怠ればその効果は半減してしまいます。
少しでも何か異常があるように感じたら、当社のようなホームインスペクション会社に依頼して、家の状態を確認するようにしましょう。