洪水ハザードマップとは?水害のリスクを事前に知ることの重要性
私たちは、自然に囲まれて生きています。
海や川などの水源は、生きていくのに欠かせない恵みをもたらしてくれますが、時には牙をむくこともありますよね。
そんな時に活躍するのが、洪水ハザードマップというものです。
洪水ハザードマップとは、一体どのようなものなのでしょうか。
□洪水ハザードマップにはどんなことが書かれている?
洪水ハザードマップとは、お住まいの地域で水害が起きた際に役立つ、災害情報や避難方法が記載された地図です。
洪水ハザードマップを確認すれば、以下の情報を確認することができます。
・浸水想定区域と浸水の深さ:洪水が発生した際に予想される浸水範囲や深さを色分けして表示
・河川の氾濫特性:河川の特徴から、氾濫の起こり方を加味した避難方法について記載
・避難場所:指定避難所やその対象地区、水害時の使用可否を記載
・避難時の危険箇所:避難する際に危険な道路や水路を表示
・避難情報の伝達方法:河川の水位情報や避難情報の伝達方法を記載
・災害学習情報:過去の災害箇所や、そこから得た心構えを記載
どれも有事の際に欠かせない情報であり、日頃から洪水ハザードマップを確認しておくことが非常に大切です。
普段からご家族で災害時の避難場所や避難経路について話し合っておくことが、命を守る行動へと繋がります。
□洪水ハザードマップでのリスクの見方
洪水ハザードマップでは、エリアごとに想定最大浸水深に基づいて色付けがされています。
0.5mから5.0m以上までの5段階に分けて、視覚的にリスクがわかりやすいようになっています。
ここでは段階ごとの注意点を確認していきましょう。
浸水深0.5m未満の場合は、大人の膝が浸かる程度の浸水が予想されています。
浸水する前に避難することが求められ、万が一避難が遅れた場合には、無理して避難しようとせず、自宅の上層階で待機するようにしましょう。
孤立してしまった場合の問題点について、事前に確認できていると安心です。
浸水深0.5mから3.0mのエリアでは、歩行が困難になるほどの浸水が予想されます。
1階部分は床上浸水となり、避難が遅れると非常に危険です。
避難情報や、出水時の水位情報を逐一確認しておく必要があります。
浸水深3.0m以上のエリアでは、2階の床まで浸水することが予想されます。
2階建ての住宅で避難が遅れた場合には、屋根に避難するなどしなければなりません。
かなり深い浸水なので、水が引くのに時間がかかる可能性があります。
事前に安全な場所へ避難できるよう、洪水ハザードマップを参考に確認しておきましょう。
洪水ハザードマップには、色が塗られていないエリアもあります。
しかし、だからといって浸水被害に絶対に遭わないとは言い切れません。
浸水想定区域で表示されている情報は、あくまで正常に洪水が起きた場合をもとに作成されています。
つまり、異常な規模の降雨や、土石流や流木が水の流れをせきとめてしまった場合などについては考慮されていないのです。
そのため、無着色のエリアであっても、浸水が発生することは十分にあり得ます。
さらには記載されている水深と実際の水深が異なる場合もありますので、満遍なく情報を確認し、慢心することなく対策することが必要です。
□まとめ
今回は、洪水ハザードマップについて解説しました。
洪水ハザードマップとは、災害情報や避難方法が記載された地図のことです。
命を守るためには欠かせない情報が記載されているので、事前にしっかり確認しておきましょう。
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